用具の基礎知識・基本技術

◆◇◆ 基礎知識 ◆◇◆
体調
睡眠不足や体力不足の状態でスノーボードするのは、危険です。前の日は充分な睡眠をとる。滑る前は5分以上ストレッチする。ストレッチが分からなかったら、汗をかくまで走ってから滑ること。とにかくいきなりリフトに乗るのは危険です。スクールに入るかゲレンデ脇で練習して身体を慣らしてから滑ること。

道具選び
スノーボードの種類やデザインは、多種多様。色が気に入った、デザインが可愛い、というのはボードを購入する上でひとつの目安。しかしボードにはそれぞれに用途があります。当然、初心者用や上級者用にも分かれています。自分の技量、身長にあったボードを使うようにして下さい。


バインディング
ボードを買ってゲレンデへ。その前にバインディングの調整は済んでいますか。スタンスや角度などバインディングの調整は人それぞれ違います。特に間違った角度は初心者にとっては怪我の原因。必ずプロに相談しよう!


逆エッジ
スノーボードは1本のボードに横乗りで滑るサイドウエイスタンス。しかも両足が固定されています。はじめはバランスが難しく転びがち。特にスノーボード特有の逆エッジは大変危険です。正しい転び方をまず覚えることはとても大切。また、自分の技量にあった速度で滑るのも安全につながります。何よりもスクールに入って練習することをお薦めします。


リフト
後ろ足をデッキパットの上に乗せてちゃんとスケーティングできるまで、リフトに乗るのは控えましょう。リフトから降りる時に転んでしまうのは、平地でスケーティングの練習をしっかりしていないからなんです。リフトから安全&スムーズに降りるには、バインディングを付けていない後ろ足をデッキパットの上にきちんと乗せておくことが大切。


休憩
ゲレンデは休憩場所ではありません。「スノーボーダーはゲレンデの真ん中で座り込むから、邪魔だ」なんてスキーヤーの声を耳にします。そんな危ない休憩、もししていたら、止めて下さい。ゲレンデは、雪の世界を楽しむ人の共有空間。ゲレンデの真ん中で転んでも、すぐ立ち上がって端に移動しましょう。本当に疲れたら、カフェで本格的な休憩を!



◆◇◆ 基礎知識(ゲレンデに出る前に) ◆◇◆

寒さ対策
寒いと体は硬直します。こんな時にはつまらぬ怪我に要注意。保温性のあるウエアーやグローブを身につけましょう。またキャップやニット帽も大事です。事前に準備運動を充分行うことも大切です。


紫外線対策
紫外線は標高が高い場所、さらに夏より冬の方が強くなります。しかもスキー場ではゲレンデの雪の照り返しによりさらに紫外線の影響を受けます。日焼け止め、そしてサングラスやゴーグル等の紫外線対策を忘れずに。


バインディングの調整
自分にあったスタンスと角度に調整してありますか?ビスの緩みは怪我の原因になりますので、しっかり締めましょう。またバインディングは、使ううちに緩むこともがありますから、こまめに確認をしましょう。ゲレンデには専用の短いドライバーを持って出ると便利です。



◆◇◆ 導入技術 ◆◇◆

ボードの装着
最初にリューシュコードを前足のヒザ下に装着。ブーツのヒールをしっかりと押し込んでバックルで固定します。あまりきつく締めすぎないように注意しましょう。


基本姿勢
脚部の曲げと伸ばしの範囲、それと姿勢の関係を確認します。ハードブーツよりソフトブーツの方が脚部の曲げ伸ばしが容易なため、その分動作の幅は広くなります。


転び方
バックサイド(踵側)では身体をねじったり、頭から大の字に仰向けになったりするような転び方は避け、柔道の受け身のイメージで行いましょう。フロントサイド(つま先側)では手や膝から倒れ込むのではなく、胸から滑り込むようにすると良いでしょう。


スケーティング
前足を装着した状態から後ろ足で雪面を蹴り出しボードを滑らせます。コツは蹴り出す時に前足に重心をおくことと、視線を進行方向にむけると良いでしょう。雪面とソールがフラットに接していることが大切です。


登行
斜面に対してボードを横向きにかまえる。前に踏み出した足に体重を乗せ、ボードを引き寄せます。ボードを引き寄せたら、また後ろ足を踏みだし、ボードを引き寄せる。これを繰り返します。


リフトの乗り降り
乗る時は、スケーティングで停止位置まで進みリフトに乗ります。降りる時は、身体が真っすぐ向いた乗車姿勢から直滑降の横向き姿勢を作ります。スケーティングの要領でまっすぐ滑りましょう。後ろから来る人の邪魔にならないように、降り口から離れて停止することも大切です。またリフトの係員に初心者であることをアピールすると良いでしょう。


◆◇◆ 基礎技術 ◆◇◆

横滑りから停止
横滑りはバック・フロントサイド共に練習します。重心をボードの中心に両足均等加重を意識して、脚部を緊張させます。この時、ボード(エッジ)全体に加重をかけることを心がけます。横滑りのポジションから、さらに脚、上体の間接を曲げ、重心をさげることで加重を強め、雪面をエッジでグリップする感覚で停止します。


斜滑降から停止
横滑りの状態より、やや前足に重心をおきます。これによりボードは進行方向(斜めに)に滑り出します。エッジの角付けを強くし、線で滑るイメージを作ります。立ち上がり抜重と先行動作そして沈み込み加重により停止します。


山まわりターン
斜滑降から立ち上がり抜重と先行動作によりターンを開始します。ターン後半は沈み込み加重によりターンを切り上げていきます。停止ではなくターンをする意識を持つことが大切です。ずれてしまう人はエッジの角付けと外傾(ターン外側に身体を置いておく)を意識して行うと良いでしょう。

先落し
斜滑降から谷方向へ立ち上がり抜重と先行動作を行います。これによりエッジの角付けが緩みボードは谷方向へ落下します。身体は常にボードの上(基本姿勢)にいる意識を持ちましょう。


谷まわりターン
これまでの練習を使って谷回りターンを行います。斜滑降から谷方向へ立ち上がり抜重と先行動作により先落としします。基本姿勢を意識しながらエッジを切り替えていきます。沈み込み加重をさらに強くしていきターンを行います。