2002ヨーロッパツアー 永野 雅敏
昨年のヨーロッパツアーは記録破りの好条件、で思わず今年も会社を休み「二匹目のどじょう」を狙ってしまった。結果は7日間のうち飛べなかったのは2日だけ。フルに楽しんで毎晩10時にはダウンしていた。

フライト日記
6月23日(日)  天気:晴れ フライトエリア:ノイシュティフト グライダー:タイタンM

午前中は他のメンバーが飛ぶのを見ながら、広々としたランディングでのんびりとくつろぎ、午後のサーマルタイムを待つ。今日借りられたのはプロジェクトM。午後1時ごろテイクオフへ上がりグライダーを広げてみると、スタビのラインが2本切れている。しかたがないのでそのままグライダーをたたみ、おいしい風で上がってゆくグライダーを指をくわえて見ながら、こちらはリフトで下へ。すぐタイタンに交換してもらう。午後4時ごろ、もう一度上がるがテイクオフは5時になってしまう。もう大きなサーマルはない。200mほどゲインするが、シャワーと夕食の時間を考え40分でランディング。そのまま宿としているドナホフへ戻る。

6月24日(月)  天気:雨→曇り
今日は朝から雨。ホテル近くの銀行で両替をした後、インスブルック市内へ。昼食をとり3時にホテルへ戻る。われわれ4人以外はほとんど客がいない。おかげでプールとサウナは貸しきり状態。夕食までリゾートしていた。

6月25日(火) 天気:曇り フライトエリア:ノイシュティフト (私はお休み)
雲が低い。予報によると明日は高気圧にどっぷりということで、あせらずのんびりすることにする。買い物をした後、昼すぎからはサッカーWC・韓国−ドイツ戦をTV観戦。それからノイシュティフトに行く。午後4時ごろ私を除きみんなはテイクオフへ。私はというと、みんなが飛ぶのを下から見ていた。

6月26日(水) 天気:晴れ フライトエリア:マイヤーフォーヘン、ノイシュティフト グライダー:イフェクト36
午前8時40分出発で一路チラタールへと向かう。目的地には午前10時過ぎに到着。全員、ゴンドラとリフトで山頂へ向かう。このエリアはとても景色が良い。(中台レポートの3人の記念写真はここで撮ったもの)昨日の雨のせいで若干雲底が低い、といっても3000m弱はある。ただ、ロケーションを考えると3500mぐらいまで上げて、景色を堪能したい。テイクオフはとてつもなく広い。私は12時40分にテイクオフ。大きなサーマルもなく山ぎわでねばるが徐々に高度を失う。谷に出て小さなサーマルで遊ぶが1時間ほどで飽きてしまい翼端折でこれまた広いランディングにおりる。高度差が1300mもあるため観光フライトでも十分楽しめるエリアだ。そして、そのままランディング横のレストランに入りサッカーWCブラジル-トルコを観戦。ハーフタイムにレストランを出発し、ノイシュティフトへ向かう。3時半ごろ到着し、そのままテイクオフへと上がり午後5時10分に今日二本目のフライト。600mほどゲインしてテイクオフ南の岩山の西につけるが、時間が時間なので今日はここまで。そのままとなりのエリアのランディングまで5Kmほど移動しフライト終了。

6月27日(木) 天気:晴れ フライトエリア:マイヤーフォーヘン、ノイシュティフト グライダー:イフェクト36
あまりにも景色が良かったため今日もチラタールへ行くことにする。10時にマイヤーフォーヘンに到着し、11時40分にテイクオフ。テイクオフエリアから2Km北のゴンドラの横でサーマルをヒット200mほど上げるも、それ以上はなかなか上がらない。雲の動きを見ながら隣の尾根へ2Kmほど移動する。ここでしばらくの間ソアリングしていたが、たれてきたのでさらに北東の尾根へ2Km移動する。そこで高度をロスしたので谷に出て北からのバレーウインドに乗り一気に6Km走りランディングへ向かう。降りてみると、みんなは昨日WC観戦をしたレストランでお食事中。私はみんなからピザを分けてもらい昼食を済ます。そして、昨日同様車を飛ばしノイシュティフトへ移動、4時20分にテイクオフするものの昨日より条件は悪い。で、ぶっ飛んでしまった。今日はここでおしまい。

6月28日(金) 天気:雨→曇り
天気予報通り朝から雨。朝のうちはのんびりと過ごして、それからインスブルック市街へ出る。ショッピングモールへ行った後で、今まで行ったことのないスチューバイの西にあるエッツタールへパラのエリアを探しに行く。エリアはあったものの谷が狭いためお勧めではない。そのまま谷の一番奥までドライブ。
ここでどのルートでホテルへ帰るか相談する。地図上はアルプス越えをし、イタリア経由で戻ったほうが近そうだったのでこのルートを選択するが、実はとんでもない山道であった。しかし景色はとてもよく、ドライバーの中台さん以外はとても満足であった。中台さん!お疲れ様でした!!

6月29日(土) 天気:晴れ エリア:シュリック、ノイシュティフト グライダー:イフェクト36
今日はフライト最終日である。朝のうちはとても寒い。近くの2700mの山頂近くには雪が降ったあとがある。私は朝飛ぶのはパスしてランディングで見ている。2本目も飛ばずにTVでWC韓国−トルコを観戦。午後他のメンバーがシュリックからバレーウインドに乗ってノイシュティフトへ向うという無線を聞き、中台さんとノイシュティフトへ向かう。到着するとみんなはすでにノイシュティフトでソアリングをしている。私はすぐテイクオフへ上がり2時45分にテイクオフ。しばらくはテイクオフの横で粘るが、サーマルをヒットし2200〜2300mへ。そしてテイクオフ南の岩山(2500m)の上空へ出る。ここで2650mまで上げるが、そこで頭打ち。その後いったんタレたあとで、2600mまで上げなおし、谷を渡りテイクオフ東の岩稜へ向かう。2350mで岩稜へ到着、ここで雲を見ながら少し北へ移動。そして4〜6m/sの強烈なサーマルをヒット、一気に2850mの雲底につける。そこから岩稜を北へ3Kmほど移動し岩稜の一番北のピーク(2700m)を西側から回り込み、ここでUターンしノイシュティフトへ戻りランディング。

7月1日(日) 帰国の日、天気はとてもよくフライト日よりである。後ろ髪を引かれる思いで帰路についた。
さて来年は「三匹目のどじょう」を狙ってみるか。